歯科衛生士の資格を持ち、東久留米で喫茶店7716(なないろ)を経営している、みみのさん(Twitterへ飛ぶ)

二足のわらじで働いているみみのさんですが、以前は生きづらさを感じながら息苦しい日々を送っていたそうです。

みみのさんがどのようにして乗り越え、歯科衛生士・喫茶店のオーナーとして活躍しているのかインタビューしました。

みみの(本名非公開)
歯科衛生士5年目。一般開業医にて訪問診療の経験を持つ歯科衛生士。また、東久留米にて喫茶店7716(なないろ)の経営も行う。
歯科衛生士の学校を卒業してからはどのように働いていましたか。
メンテナンス中心の開業医にて勤務後、往診専門で認知症センターやグループホーム、老人保健施設、特別養護老人ホーム、在宅をメインに往診しています。
いくつか歯科衛生士の仕事はあるなかで、その道を選んだ理由はありますか。
新卒で入った医院は、矯正から訪問まで幅広くやっている一般開業医でした。ですが、昔から狭いところに大勢の人がいる空間が苦手だったんです。

 

でも、訪問診療に行っているときだけは生き甲斐を感じられました。訪問は、患者さんとの関係が一般開業医よりも密で、家族のような感覚があります。みんなでその人の人生に寄り添うことができ、自分が必要とされてるのを強く感じらました。

以前の出来事なんですが、患者さんの部屋の中がカップラーメンだらけだったんです。箱がいくつも積み重なってて、はじめは「カップラーメン好きなのかな」って思ってました。でも、歯科衛生士としてはそれで終わらせてはダメなんですよね。

 

その方は一人暮らしでした。この現状を本当に望んでいることなのか突き詰めてみると「本当はお弁当を頼みたいけど、どこに連絡していいのかわからないのよね」とおっしゃってました。そこまで聞けたらケアマネとかに頼んで手配できます。

大丈夫じゃなくても大丈夫と言ってしまうことってありますよね。念を押して聞いてみると「実は先生たちが忙しそうにしてるから言いにくかった」と本音が出てくるんです。自分自身もそうだから、大丈夫って言われても聞き方を変えて尋ねます。

 

相手の立場に立って、何を求めてるのかを考えます。先生には緊張して言いたいことが言えないこともあると思うので、そこを私が補いたいです。いろんな話をしていくなかで全然関係ないところから歯や全身に繋がったりもします。

歯科衛生士は昔から興味あったのですか。
高校生のときに歯科助手のバイトをしていて、先生に歯科衛生士を薦められたのがきっかけです。

 

「あなたは歯科衛生士になったほうがいい」って強く勧められました。その先生は、私がすごく神経質なタイプだから歯科衛生士が合うと見抜いてたんでしょうね。

歯科衛生士は細かいところにも気を配る力が必要ですものね。今のみみのさんがあるのは、その先生がいてくれたからですね。
そうですね。やりがいのある仕事に就いて人生変えたかったのもあります。歯科衛生士になったら新しい自分になれるのかなと思って学校通うことに決めました。

敏感で生きづらさを感じるHSPだと知った

狭い空間の中にたくさん人がいるのが苦手だったのは何でなのでしょうね。
ずっとわからなかったんですが、あるとき本屋さんでこの本を見つけたんです。この本に書いてある多くが自分自身に当てはまりました。

「敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本」
【HSPとは】Highly Sensitive Personの略。生まれつき刺激に敏感で、周りからの刺激を過度に受け取ってしまう人のこと。

HSPって簡単に言うととても敏感の人っていう意味。些細な感覚刺激に反応して神経が高ぶるんです。周囲の音や動き、感情に敏感に反応してしまう。だから人混みに行ったら疲れてしまいます。

 

この本は、そういう自分を受け入れ一緒に付き合っていこうって内容なんです。そう思えてからすごく楽になりました。

この本に出会ってから自分の恥ずかしいと思っていたことも話せるようになったんです。

 

過去の自分もようやく受け入れられるようになり、なるべく無理なく生きていきたいって思えました。ちょっと頑張るけど、そんなに頑張らないようにしようって。

歯科衛生士の資格をいかして喫茶店7716(なないろ)の経営も

歯科衛生士になって5年経ち、ちょっと生活に余裕が出てきたんです。「何か新しいことがしたいな」って漠然と思い始めてきたんですよね。

 

この辺りの地域って一人暮らしの人たちがすごく多いんです。でも、周りを見ると休める場所が何もない。この地域で”安心して話せる、ほっとできる場所”を作りたかったっていうのが理由のひとつです。一人暮らしの高齢者の方ってどうしても家に引きこもってしまいやすいので。

「この喫茶店があって良かった」って言ってもらえるとすごく嬉しいですね。地域に寄り添って高齢者の方々が繋がっていける場所になれたらなと思うんです。
素敵です。店内には歯科衛生士・認知症介助士という看板も出されているんですね。
はい。私が認知症介助士を取ったのも人とより深く接することができるからなんです。資格は、自分自身のステップアップであり、人にできることを増やしていくツールだと思います。
喫茶店だからいろんなお客さんがきます。この看板をお店のなかに飾っているだけでも「歯医者怖いんだよね」と歯科恐怖症を打ち明けてもらえたり、「入れ歯が痛くてさ」とちょっとした悩みを聞かせてもらったりできます。

 

わざわざ歯医者に通うほどではないけれども、聞いてほしいときもあるじゃないですか。他愛もない会話の中で「ちょっと安心したわ」と言ってもらえたときに喫茶店やっててよかったなと思えるんです。

悩んでいる歯科衛生士さんがいるなら喫茶店7716に足を運んでほしい

今ひとりで悩んでる衛生士さんがいるならば、私の喫茶店に来てもらいたいです。

 

衛生士仲間もみんなそれなりに上手くやってるように見えるじゃないですか。周りと比べて自分の殻に閉じこもってしまうこともあると思うんですけど、そんな人にはここを居場所にしてもらいたい。

 

歯科衛生士に辛さを感じている人や学校生活で躓いていてドロップアウトしちゃう人って多いじゃないですか。「仕事や学校に行きたくない」と泣いてる人をたくさん見てきてるので、悩みを気軽に言える場を提供したいです。

歯科医院って狭い空間だし、女の花園だから、人間同士のぶつかり合いもあって辛いのはわかります。みんながみんな精神的に強いわけじゃないですし、私もどちらかというと強いタイプじゃないです。

 

だけど、働き方もいろいろあります。歯科衛生士の資格はいろんな形でいかすことができるんです。一般開業医、訪問、学校検診…喫茶店もそうですが、歯科衛生士だから関われることってありますよね。医院によっても違うので、職場とか表面上のことだけで諦めず、自分が見てる世界だけじゃないんだって知ってもらいたいです。

内向的で引きこもりがちな自分でも喫茶店の経営ができる

自分が歯科衛生士1年目のときは、まさか5年目で喫茶店やってるとは思わなかったですね。どちらかというと自分は内向的で自信満々なタイプでもない。私は自分のできる範囲のことしかやってないんです。

 

でも、自分のようなタイプでも喫茶店の経営ができています。人生やろうと思えばどんなふうにもなれます。自分の気持ち次第なんです。ちょっとの勇気で変われると思うので、行き詰まっている人にも歯科衛生士の資格を生かした働き方があると知ってほしいです。

喫茶店7716(なないろ)
営業曜日:火・水・金・日
営業時間:【12:00-18:00】
お休みの曜日:月・木・土(貸切利用及び時間外の営業応相談)
バスでお越しの方へ:東久留米駅東口からどのバスに乗っても大丈夫です
バス停「神山大橋」下車・黒目川沿いに徒歩4分です
最寄駅:西武鉄道池袋線・東久留米駅から徒歩12分
住所:〒203-0003 東京都東久留米市金山町2丁目3−1