歯周病を診断するのに重要な検査であるプロービング。

前回までは基礎系をメインに下記の内容をご紹介しました。

今回は歯科医院で使える臨床編です。

プロービングは様々な要因で誤差が生じやすいです。

基本は同じ術者が行い、誤差が生じないよう工夫しましょう。しかし、同じ術者が行っても誤差が生じてしまう理由があります。

  • 炎症の程度
  • 歯の解剖学的形態
  • 歯石や不適合補綴物
  • 心理的要因
  • 術者の技術
  • プロービング圧
  • ポジション
  • 挿入方向…etc

そこで今回はプロービングの誤差を抑える方法をご紹介します。

プロービングで誤差を最小限に抑えるポイント

プロービングの6つのポイントです。

それではさっそく見ていきます。

1.プロービングは必ずエックス線写真を見ながら行う

一見、健康そうな歯肉に見えても骨がないことがあります。

歯周病は全顎的に進行する広汎型と部位特異性に分けられます。また、歯面によっても進行度は異なりますよね。

どこが進行しているのか手探りの状態でプロービングをするのは見落とす可能性が高くなるため、危険です。

エックス線写真での確認事項はこちら。
・歯槽骨の状態
・根の形態
・歯石の沈着状況
・補綴物の状態
・カリエス状況
・根分岐部病変
・歯根膜腔の拡大 etc

上記のことを確認しながらプロービングしましょう。

2.術者の心理的要因を考慮する

患者さんが痛がっている様子をみると、プローブの圧が弱くなりすぎてしまうことがあります。

特に新人のプロービングは不必要に歯肉を広げて痛みを与えてしまうためその傾向が強く、正確に測れていないことも。

更に、初診時に比べて再評価時やメインテナンス時にはよい結果を出したいといった心理が働き、誤差が生じやすくなるでしょう。

頭に入れておくだけでもプロービングに与える影響を抑えられますよ。

3.適切なプロービング圧は20~25g

プロービング圧は20~25gが適切と言われています。

でも20~25gってどれぐらいなの?

こんなふうに悩みますよね。20~25gの適切なプローブング圧を知りたい場合は下記の方法を試してみてください。

・爪の間に入れて皮膚が白くなる程度
・はかりにプローブを当ててみる
・適切に圧を調整してくれるプローブを使う

はかりを使ってみると想像以上に弱い圧であることがわかります。

患者さんに施す前に感覚を掴んでおきましょう。

ただし、圧調整のプローブを使う場合は、プローブの種類が異なるだけでも感覚がわからなくなるので気をつけてください。

4.プローブの種類を院内で統一する

また、プロービングをする際には院内でプローブのメーカーと種類を揃える必要があります。

プローブの断面が長方形、卵型、円形など様々なものがありますよね。インプラント用もいれるとプラスチックやチタンなど様々です。

同じメーカーでも1mm刻みのプローブと3・3・2・3mm刻みのプローブによっても太さが異なったり、プローブのハンドルによっても重さが違ったりするため、プロービングエラーが生じてしまいます。

ですから、プロービングは院内で統一するか、メモ書きしておいて同じ患者さんには同じプローブを使うようにしましょう。

5.プローブの持ち方は執筆状変法で固定は軽く

プロービングは執筆状変法で、プローブを引っ張って抜ける程度の軽さで持ちます。

固定は、学校時代に隣在歯のレストが基本と習った方も多いと思いますが、臨床現場では口腔外固定で対応する方も多いようです。

プロービングは炎症の程度によっては深く計測できてしまうため、できる限りフェザータッチで行いましょう。その際、口腔内でしっかり固定をするよりも口腔外で軽く固定をしたほうが安定し、挿入しやすくなります。

6.プローブの挿入方法は歯軸に合わせる

プローブは歯軸に平行にします。

また、歯肉を開かないように歯に沿わせて挿入します。

隣接面のプロービングは要注意

プローブは斜めに挿入すると深く測れてしまうため、できるだけまっすぐにするのがベスト。ただし、隣接面直下は少し斜めにしないと測れません。

  • 斜めにしてでも隣接面直下を測る
  • 均一にするためにまっすぐ挿入できるギリギリのところまでにする
  • ※隣接面直下は深くなりやすいポイントなので形態確認時にしっかり触ること

人によって様々です。自分のルールを決めたり、院内で統一させたり、いつも同じように行うことが重要になります。

次回はインプラントや分岐部のファーケーションプローブについてご説明します。